事務所案内 道警不正問題 北海道の自然保護 高尾山天狗裁判 プロフィール

「それまで鬱蒼としていた森がなくなっていた」
~えりもの森裁判・提訴の思い
市 川 守 弘

 えりも町から黄金道路を少し行くと目黒という小さな集落がある。目黒には沙流留川という川が流れ夏の終わり頃からサケが遡上する様子を橋の上から眺めることができる。河口から少し登ったところに孵化場があるためだ。沙流留川はチャツナイ沢、登沢という支流を抱えた短い川であるが、短いゆえに急流でもある。昔は多くのサケが、この急流を遡上し、大きい、強いサケが子孫を残していたのであろう。
 チャツナイ沢に沿って30分ほど車で走ると突然、大規模な工事現場に出くわす。これが悪名高き「大規模林道」(緑資源幹線道路)だ。沢の流れはドラム缶のような土管の中を流れる。2年前、ここを訪れたときは、クマゲラが「キューン、キューン」と啼いていた。

 この沙流留川とその支流は、北海道に残された数少ない野生生物の宝庫である。ヒグマはもちろんナキウサギ、エゾクロテン、オコジョなどの哺乳類、貴重な猛禽類、絶滅危惧種の花々。しかもこれら野生生物の棲む森は道有林で、未来永劫保護されるはずであった。大規模林道計画もすでに破綻し、中止を求める運動も盛り上がっていた。

 沙流留川本流やチャツナイ沢、登沢で、ここ数年間ナキウサギやコウモリの調査を行っていた。日高南端の孤立したナキウサギ生息地は生態的に極めて重要な地位を占めるし、コウモリは今まで十分な生息調査すらなかった地域だった。
昨年10月、いつものように登沢に入ったとき、それまで鬱蒼としていた森がなくなっていた。伐採された森には大量の根株だけ残されていた。年輪を数えると140年前後のものがほとんどだった。クマゲラの巣も壊されたかもしれない。

 ここは道有林である。そして道有林は03年にそれまでの木材生産のための伐採をすべてやめ、道民のために自然のまま残す、と大方針転換したはずだった。私たちはだからこそ北海道の森は守られると信じていた。
 しかし、方針の転換は紙の上だけのことで、実際には理由をつけては伐採し売っていたのだ。すぐに資料を取り寄せて調べてみたところ、「森を育てるために」伐採したとなっていた。樹齢140年以上の大木を根こそぎ伐採し、トドマツを植林して、なぜ「森を作れる」のか?天然林を植林地に変えることが、なぜ自然を守ることになるのか?これこそ「もうやらない」と決めた木材生産そのものではないか?

私たちは暮に住民訴訟を提起した。北海道の森を後世に残すために闘うことにした。

この斜面にナキウサギがいました。
木材伐採のための作業道を作るために崩した土砂で、ガレ場は埋められてしまいました。岩の隙間がないと、ナキウサギはそこにすむことはできません。
中が洞(ルビ:ウロ)になっている木は、木材として価値が低くても、コウモリやクマゲラやモモンガには大切です。
複数の自然保護団体と森を愛する人たちで調査しました。
年輪も数えました。たくさんの、樹齢150年を越える木が切られていました。
皆伐された天然林。立ち尽くすのは原告市川です(左)。ここに今年の春、トドマツを植えるそうです。



市川守弘  市川利美  松田まゆみ  ナキウサギふぁんくらぶ
十勝自然保護協会 えりもの森裁判 (裁判の内容は、こちらをご覧ください)

市川 守弘(弁護士)




 過去5年間の道有林基本計画の実行から判断した、次期道有林基本計画について、以下のとおり意見する。

 北海道は平成13年度に新しく北海道森林づくり条例を制定し、この条例の元に平成14年度からの基本計画を策定し、現在までこの基本計画に基づいて道有林管理が実行されてきた。
 いうまでもなく、この基本計画は「公益性を全面的に重視する考え方」にのっとり「資源の循環利用林」という区分がなくなり、これにより木材生産のための伐採はすべての道有林において廃止されたはずであった。
 つまり、道有林は「公益性を全面的に重視する考え方」から、一方で「北海道林野事業特別会計条例を廃止し、道有林管理の財源を一般会計に移すことによって、基本的に道税のよって賄われることとし、他方で従前のような木材生産による利益によってその管理を行う必要がなくなった。このため、北海道民の負担によって管理される道有林は、まさに公益的機能を重視し、水源涵養、土砂流出防止等の機能の維持のため、あるいは森林環境の保全、野生生物の保全等のためにのみ存在するものとなった。このような北海道の政策は、本来であれば全国に誇れるすばらしい政策転換であったはずである。
  
 しかし、平成14年度以降の基本計画の実行は、実際は木材生産を中心とする多量の天然林伐採を行っている。それは各管理区ごとの基本計画の事業量総括のⅠ分期を見れば明らかである。
 天然林における管理は、本来、前項の「公益性を全面的に重視する考え方」に従い、そのまま手をつける必要がない森林であるが、仮に何らかの作業を要する天然林の場合であっても「複層林化や下層木の育成を目的として行う受光伐」が限度のはずである。しかし、多量の天然林を伐採している過去5年間の事業は、明らかに受光伐といえるものではなく、木材生産のための伐採といわざるを得ない。

 前項の指摘を具体的に論ずることにする。日高管理区152林班43小班では、受光伐及びその後の地拵えによって、計644本(日高森作りセンター発表による)の樹木が伐採され、約1.5ヘクタールの無立木地が生まれた。同林班10小班でも、同じく約5ヘクタール程の無立木地が発生している。これらの小班は、もともと樹齢200年近い樹木による針広混交林を構成していたが、現在では無立木地にトドマツの幼木が植林され、トドマツのみの人工林となってしまっている。
 このような伐採は、到底、「公益性を全面的に重視する考え方」による伐採とはいえない。なぜなら第1に、152林班は水源涵養保安林に指定されていながら、その保安林としての公益的機能は無立木地の出現によって侵害され、土砂流出、洪水の危険性が高まっている。いずれの小班も沢に面し、これらの沢は猿留川に流れ込んでおり、猿留川に大量の土砂が溜まり、いつ鉄砲水あるいは土石流として下流域に甚大な被害が発生しないとも限らない。
 また、この猿留川流域は、シマフクロウ、オオタカ、クマタカ、クマゲラなどの生息地であるところ、大規模な森林伐採によってこれら野生生物の生息が危ぶまれている。

 前項の例は、北海道のいたるところの道有林の天然林で発生している。次期基本計画は、天然林伐採に関しては、平成14年度以降の基本計画を踏襲し、「受光伐」を大規模に実行するものとなっているが、この「受光伐」は現実には木材生産のための皆伐に近いもので、天然林跡地に人工林を造成する造林計画となっているものである。
 少なくとも、次期基本計画においては、天然林において、正しく「公益性を全面的に重視する」ための「受光伐」が行われなければならないが、そのためには、いったいどういう伐採が「受光伐」といえるのか、当該地域に「受光伐」が必要なのか、を厳格に評価したうえで計画されなければならない。次期基本計画では、事業量だけが明示されるだけでこのような受光伐の必要性、妥当性が一切吟味されていない。これでは過去5年間と同じように各森作りセンターの一方的判断で、大規模な伐採と造林が受光伐と称して実行されてしまうものである。

 また、次期基本計画には、伐採による環境影響評価が義務付けられていない。この結果、前記のとおり日高管理区では種の保存法によって指定された種の生息地でさえ大規模な伐採が行われ、到底野生生物を保全できるような森林管理になっていない。次期基本計画の中に、各森づくりセンターによる伐採による環境影響評価を義務付けるべきである。

市川 利美









1 この5年間で鬱蒼とした森がほぼ消えた原因を解明する必要がある。
 道有林の管理運営は、平成14年より、森林の公益性を全面的に重んじる方針に大きく転換され、木材生
産を目的とする皆伐、択伐は廃止されました。同時に、①森の複層林化や後継樹の育成を目的として行う受
光伐という施業方法が導入されました。施業にあたっては②自然環境へ配慮することとし、渓流に及ぼす影
響を最小限にして、渓流への土砂の流出を防ぐことが大切だとされました。③野生動物の移動経路や生物多
様性の保全に重要な森については、森林環境の変化を最小限に止めるとともに、住みかとなる古損木、空洞
木や木の実などの食料を供給する食餌木を残すようにすることも強調されました。
 しかし、実際はどうでしょうか。
  次期道有林基本計画に繰り返しでてくる次の言葉が、5年間の帰結を端的に表現しています。
  「道有林の75%を占める天然林は、繰り返し実施してきた伐採により大径木は減少しています。」
  「北海道の豊かな自然を象徴するような鬱蒼とした森林は少なくなりました。」
 私たちは、新制度の下で、北海道の鬱蒼とした森がこれから蘇ることを期待していたのですが、その期待は見事に裏切られました。現在の基本計画(平成14~23年)におけるⅡ期目(平成19~23年)の期首における天然林の蓄積量の見通しは、5,839万m2でしたが、現在の蓄積量は、5,691万m2です。前計画における予定蓄積量よりも148万m2少なくなっています。
 新しい発想でスタートしてからのこの5年間に、いったい道有林に何が起こったのでしょうか。
 このように森を衰退させたことについて、5年間の総括がありません。道有林事業評価でもこうした視点からの分析、評価はないのです。これでは、次期基本計画は立てようがないはずです。まず為すべきは、原因究明です。
2 原因は、森をくいものにし丸裸にするような旧態依然とした伐採方法が、「受光伐」の名目で堂々と行われていたことにある。
 そこで、えりも町にある152林班43小班を例にとって、私なりに原因を考えてみました。
 ここでは、2005年秋に「天然林受光伐」と称して、樹齢100年から150年を越すトドマツや広葉樹が、およそ1.5ha以上の面積で皆伐されました。(公表されている面積は、1.26haであるが、それ以上皆伐されている。)  
  以下は、この森を例にして、森を衰退させた施業方法を説明します。
 伐採率66%の受光伐
 もともとは、376本の立木販売でした。それも大径木、中径木ばかり、受光伐と称して、376本も切りました。伐採率は66%です。
 受光伐とは、森林内の光環境を改善するための伐採で、後継樹を育てるために行なう伐採方法です。66%も切っておいて後継樹を育てるとはいえません。受光伐とは名ばかりで、いい材木を狙った伐採です。
 支障のない支障木
 ここでは、376本のほかにも、支障木と称して、市場価値の高い広葉樹も含めた中・大径木ばかりを18本もきりました。周囲に販売木がないため明らかに支障木といえない木もありました。
 後継樹を一掃する地ごしらえ
 さらに、地ごしらえと称して184本(その他にも160本)を切りました。この結果、この森は皆伐状態となりました。
 地ごしらえとは、伐採した跡地に残された幹や枝・葉などを、植付けしやすいように整地する作業です。新たに184本も切るなどということは、本来の地ごしらえとしては予定されていません。
 北海道の「育林請負事業仕様書」によると、地ごしらえの際は、「刈り幅内の有用樹種は積極的に保残しなければならない」とあります。たとえ刈り幅内、つまり。植林する箇所であっても、これから育って森を作っていく木は残すべきであるといっているのです。しかし、ここでは、直径6センチ以上、数十センチもある若木をすべてきり尽くしました。植林が予定されていない場所の若木も切りつくしました。
 「複層林」を「単層林」に
 この43小班は、広葉樹、針葉樹が混在した複層林の天然林でした。しかし、広葉樹の幼木も含めて皆伐し、そこにトドマツだけを単一に植林したのです。つまり、複層林を単層林に変えたのです。基本計画に逆行することが行われていました。
 渓流と河畔を荒らす伐採
 43小班では、渓流の中や川沿いの木も伐採され、それまで安定していた川底や河畔を不安定にし、土砂が流れやすくなりました。また、伐採した木や枝を無造作に川岸に積み上げ放置しました。伐木や土砂が渓流に流れ込む状態を作り出したのです。森どころか清流までも荒らして無残な状態にしました。
 野生生物のすみかを奪う伐採
 伐採の前に、野生生物調査は行なわれていません。「基本計画」は、「住みかとなる古損木、空洞木や食餌木を残置」するといいますが、どのような動物が森にすんでいるかを全く知らずに施業されています。クマゲラの採餌木も、ナキウサギの岩場も、絶滅危惧種のコウモリのすみかも、ヒグマの食べ物やすみかも、希少植物も、職員も業者も知らないのですから、配慮のしようがないのです。

 しかも43小班は水源涵養保安林ですが、皆伐なのに択伐と申請していたため、森林法違反だったこともわかりました。道もこれを認めました。
 このように基本計画に相反する施業方法は、43小班だけで行われていたわけではありません。隣の10
小班では、さらに広い面積で皆伐され、やはりトドマツが植林されていました。
 しかも、道内ではこの5年間に、なんと44件も、こうした違法伐採により皆伐されていたことがことも
わかりました。
 このようにして、この5年間で、「北海道の豊かな自然を象徴するような鬱蒼とした森林」はなくなってしまったのです。
3 開き直りの次期基本計画
 以下では、次期基本計画で、大きな問題があると思われる点を列挙し、私の意見を書きます。
1 基本計画にある受光伐の定義は問題であるため、元に戻すこと。
「既にある後継樹の成長促進や植栽等に際しあらかじめ上層にある木を伐採する施業。(森林の状況に
   応じ、単木での伐採や、群状や帯状(小面積の皆伐)で伐採する施業)」
基本計画のこの受光伐の定義は、過去にはなかった定義で、たいへんに恣意的です。
現在の基本計画では、受光伐を、「森林内の光環境を改善し」、「複層林化や下層木の育成を目的とした伐採」と説明していますが、次期基本計画では、「植栽等に際し」と付け加えています。植栽のために伐採するというのは、本末転倒です。
また、「群状や帯状の皆伐」も受光伐としています。生育途上の天然林での間伐に対して、成熟した天
然林では、受光伐として皆伐もするというのです。なぜ、成熟した天然林で皆伐が必要か、説明がありません。
定義を新しくすることによって、43小班と同じ「皆伐」と単層林化する「植林」を、受光伐として
正当化しようということにほかなりません。このような受光伐は認めるべきではありません。
2 天然林の一切の伐採をやめ、自然の推移に任せた森作りをすること。
  道有林では、木材生産をやめました。人工林も複層林化を目指し、天然林と連続した複層林を作るはずです。そうであれば、今の天然林に、人手をかけた施業はほとんど不要です。森の自然な成長に任せることがいい森づくりになります。
天然林に、受光伐は不要です。ツル切り除伐も不要です。ツルにはたくさんの実がついて、リスなど小動物やヒグマの食べ物を提供します。ツル切り除伐は、良い木材を生産するために必要ですが、よい森をつくるために必要ではありません。風倒木も放置して自然の更新を助けます。枯損木、空洞木は、ヒグマやキツツキ類、モモンガ、フクロウなどにすみかや食べ物(アリなど昆虫)を提供します。大切に残して豊かな森を作る必要があります。
しかし、次期基本計画では、「必要に応じ住みかとなる枯損木、空洞木や食餌木を残置する」と、全計画にはなかった「必要に応じ」という言葉を入れました。野生動物には常に必要なことですから、「必要に応じ」という限定は不要です。必要性をだれがどう判断するか、非常に問題のある言葉です。
また、次期基本計画では、大径木がなくなり中小径木が主体になったことから、当面の間、特段の施業は行わないとしています。しかしながら、例えば日高森作りセンターの小流域別整備管理方針には、随所に「天然林は、基本的に受光伐を見合わせることとしますが、後継樹が確保され上層木に被圧されている箇所においては、後継樹の生育を促すために受光伐を実施します。」とあり、広く例外を認めて、わずかに残された良い材となる大中径木を切り尽くす意図がうかがわれます。例外は認めるべきではありません。また、当面とはいつまでをいうのか、北海道の基本姿勢を示すべきです。
3 治山による伐採量も管理すべきである。 
  治山事業により毎年かなりの量が、「本数調整伐」名目で切られています。いったい、本数調整伐とは何か、どういう基準で、どこで切られ、それはどう処分されているのか、道民には知らされていません。本数調整伐の実態と内容、基準を明らかにすべきです。
4 伐採・販売方法の公正さに努めるべきである。
    伐採跡地では、なぜ、これが支障木なのか、なぜ、伐根にテープがないのか、伐採や販売について不正さを疑わせるような現場跡になっています。そういう疑念をなくすには、立木販売にしても、素材販売にしても、森づくりセンターが決めた施業内容が適切であり、業者がそれを遵守したことがよくわかりだれでもがチェックできるように、極印、テープ、スプレー、看板などで施業結果の詳細を明示するようにすべきです。
5 森作りの実態を道民に公開すべきである。 
   道民アンケートによると、希望することでもっとも多いのが「整備を行っている場所で見学会を開催す
る」ということです。つまり、道民は、森作りの施業の実態を知りたいと思っているのです。
   そこで、各森づくりセンターのホームページで、伐採を含む施業箇所について、春に予定を公開してください。その際には、施業の①林小班名と地図上での場所の表示、②天然林・人工林の別、③施業の次期、方法と内容、④業者名、伐採等の量、販売方法など、道民にわかりやすく情報を与えるようにしてください。
以上

松田まゆみ


・天然林の保全と人工林の活用
北海道は木材生産を目的とする択伐や皆伐をやめ,森林の持つ公益的機能を重視して受光伐を行うとしましたが,えりもの道有林では,従来の木材生産目的の伐採が行われ,天然林がますます破壊されているのが実態です.また,人工林は適切な手入れがされていないところも目立ちます.
公益的機能を重視するという北海道の方針は歓迎されるものですが,実態が伴わないのでは意味がありません.受光伐などというあいまいな概念は見直し,保護すべき天然林とある程度収穫を目的に手入れをする人工林とを明確に分けるべきでしょう.天然林では基本的に伐採の必要はなく,過去の伐採で荒廃した森林を復元するべきです.つる切り除伐も生物多様性を損なうことにつながり,不要です.また人工林では,天然林に移行させるべきところを除き,基本的には木材生産を視野にいれた手入れをしていくべきです.

・違法伐採の防止と監視
 道有林では44件もの違法伐採があったことが新聞で報じられました.跡地検査をしているにもかかわらずこのような違法伐採が見逃されてきたことは,違法伐採の防止と監視が適切に行われていないことを物語っています.このような違法伐採を防止するために,第三者による監視システムを早急に確立することを求めます.

・刻印使用の徹底
えりもの道有林152林半43小班では,収穫調査の本数と実際の伐根の数が合わず,過剰に伐採されています.ところが伐根にナンバーテープや収穫用のスプレーがないものがあります.これでは適切な跡地検査ができません.かつては販売木の根際に極印を押していたと聞いていますが,このような極印の使用を徹底すべきです.

・生物多様性の保全
道有林には猛禽類やナキウサギ,絶滅危惧植物など保護すべき動植物が多数生息しています.森林の公益的機能の保全を謳うのであれば,施業にあたってはこれらの希少動植物の調査を行い,保全策をたてるべきです.また,生物多様性の保全からも,希少動植物の保護は欠かせません.

・施業方法の見直し
現在の施業方法は大型の重機で林床の植生を破壊し,地表をかく乱させて土砂を流出させ,森林のもつ公益的機能を大きく損なわせるものです.河川への土砂は砂防ダムを増加させて河川の生態系を破壊し,さらに海岸浸食を加速させるなど,その影響は計り知れないものがあります.したがってこのような施業方法を見直し,生態系をかく乱しない丁寧な施行を確立することを求めます.

・伐採計画の公表
 年度ごとの具体的伐採計画(林班ごとの伐採や植栽の計画)を,ホームページなどでの公表することを求めます.



■ 違法な天然林皆伐をストップさせる裁判にご支援を!

 本文にご紹介したように、北海道の森では、建前とは裏腹に、旧態依然、樹木にも野生動物にもやさしくない森林管理が続けられています。
 そこで、その違法性を大きく問題にしなければと、松田まゆみ(十勝自然保護協会副会長)、市川守弘(北海道自然保護協会副会長・日本環境法律家連盟)、市川利美(ナキウサギふぁんくらぶ代表)の3名が、昨年12月28日に札幌地方裁判所に住民訴訟を起こしました。
 これから、法廷で、森の管理のあり方を北海道に問い直していきます。どうぞ、裁判の傍聴など、ご支援くださいますようよろしくお願いいたします。

次回の法廷:2007年2月2日(金)午後4時30分~  札幌地方裁判所




生物多様性の保全”が強調されていますが、多様性を支えるべき森林の現状はどうでしょうか。世界遺産・屋久島の
森は?植物と動物のたくみな共生の仕組みとは?大雪山国立公園の森は・・?やんばるの森は・・?
私たち“日本森林生態系保護ネットワーク”は、北海道から沖縄まで各地の森林を精力的に調査し保護活動を行って
ています。北海道では、大規模林道建設を中止させ、道南のブナの違法伐採を摘発し天然林伐採を一切ストップさせ、大
雪山国立公園の皆伐問題を摘発し、やんばるでも網の目の林道建設をストップさせています。市民のみなさまに、森の
「真実」を知っていただき、森の未来のために積極的に提言していきたいと考えています。森に関心のある人、森の今を
心配している方、ぜひお集まりください。詳しくはこちらから(PDF)
日時 2010年6月5日(土) 午後2時 開演 (1:30 開場) ~ 5:30 終了
会場 かでる2.7 8F・820研修室 札幌市中央区北2 条西7 丁目道民活動センタービル8F



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